電車にのって

 

 

つみたてていた積み木は 1つずつぽろぽろとおちて

だれかが うしろのほうで呼んでいた

わたしの名前はなんだっけ?

片方のくつがゆくえしれずだ。

あしたのごごは どこにいて

もぅもどらないかもしれないって

小さなおじさんにきかれたけれど

わたしはアイスラテをのんでいたから。

 

「ほんとうのことをいってあげようか」

 

そんなこといらぬお世話だと どうして

どうして どうして 言わなかったんだろう

うつむいてる お花といっしょにうつむいてる

かなしい花瓶の水といっしょに はきすててしまえば

わたしの 横文字のおばさんたちは マンゾクなのだろう

そして わたしはまた 多面体の絵を描きぞんじて

ロッカーになりそこねた男の子とかんぱいする

 

 

へんなゆめを みたあとの

車窓からのふうけいがまぶしくて こまる

車掌さんのおんせいがかみまくって とまる